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電動丸鋸のガイドの必要性
DIYをするのに板を切ることがあります。ホームセンターでは様々な板が売られていますが自分の作りたいものの寸法にピッタリのものがあることは稀で売られている板を元にそれらを組み合わせてものを作ることがあります。この場合は出来上がりの寸法が自分の使いたい場所や用途にぴったりでないことが多く隙間が出来たりしていま一歩出来栄えに満足できないことがあります。もし自分の思い通りの寸法の板が自在に手に入れられたら自作物づくりの出来栄えが飛躍的に向上します。
ホームセンターによってはカットサービスがあります。これらを利用するのも手でしょう。ただ、仕上がり寸法が数ミリの誤差が合ったり、予め寸法を計画して購入と同時に切ってもらったり、家に持ち帰った後で追加でカットが必要になったときにカットしてもらえなかったり、そもそもホームセンターまでの移動が面倒に思います。また費用も1カット〇〇円でその都度かかっていきます。
自宅にて自分で切ればカットサービスのような煩わしさはありません。ただ、手動の鋸(のこぎり)では大きめの板は切れません。切るのが大変ですし、高い精度で切れません。自宅に電動丸鋸があれば、好きなときに好きなだけ木を切れます。たくさん木を切ってあれこれ自作したいときには電動丸鋸を用意するとよいでしょう。
そして私は電動丸鋸を購入しました。
がしかし使ってみるとまっすぐ切れません。板に定規で線を引いて切っても、線から微妙にずれて板の端がまっすぐになりません。電動丸鋸のメリットを享受するにはまっすぐ切るための「電動丸鋸のガイド」が必要です。
電動丸鋸のガイドの比較
電動丸鋸のガイドにはいくつかの種類があります。
Tガイド
電動丸鋸の横にT型のガイドをつけて使うものです。私の電動丸鋸にも写真の黒色のTガイドが付属していました。はじめにこれを使って切ってみましたところまっすぐに切れませんでした。そこで、黒色のTガイドにさらに自分で木材を固定してより安定して切れるようにしてみました(写真)。ただこれを使ってもまっすぐに切れませんでした。板の端にガイドを密着させて切ればできそうに思いますがどうしても切断した面がゆらゆらとうねってしまいました。おそらく熟練するとこれでまっすぐ切れるのかもしれませんが、私は何度やってもうまく切れずこの調子では当分自作の板はつくれないと思いました。
丸鋸スタンド
電動丸鋸を写真の台の下側に固定して材料を動かしながら切るものです。材料の方を動かすため小さめの材料の場合は作業がしやすいです。
デメリットとしては、大きな板を切るためには相応の大きさの台が必要であることと、収納に大きな空間が必要になることです。
私は収納場所の都合でこの方法は選びませんでした。大きな板を切るときに板を保持する別の台(治具)が必要にもなりそれを用意するのも大変そうでした。できれば今ある作業台を利用したいと思ったのです。
定規
丸鋸の金属板の左側を定規に当てて切ればまっすぐ切れます。定規の長さが長ければ長い線が切れます。デメリットとしては、丸鋸の金属板の左側が規準になるため実際はそこから鋸歯までの距離を考慮して定規を当てる必要があることです。つまり実際に切りたい線を描いた後一定の長さが離れたところにもう一つガイドのための線を描く必要があります。また、その線にこの定規をしっかり押さえて材料に固定する必要があります。手で押さえるのは電動丸鋸を強い力でこの定規に押し付けますので動いてしまいがちで難しいです。
クランプなどの工具で板に固定することになりますがこの固定が難しいです。
まず、クランプは材料の中央付近では使えません。材料の端付近にてクランプで止めることになります。そして、クランプが電動丸鋸に接触しないようにする必要があります。
これらを考慮すると定規には次のことが必要となります。定規の長さは切断する材料の長さに電動丸鋸の長さを両端に足した長さ以上とすることが必要です。定規の幅は電動丸鋸の幅にクランプを固定する余地を足した以上とすることが必要です(とりわけ角材のような幅の狭いものを切るのは難しいです)。定規の厚さは電動丸鋸に接触しない程度に薄いことが必要です。
これらを考慮すると、上の写真のような定規では電動丸鋸では様々な材料を切るには使いにくいことがわかると思います。
電動丸鋸のガイドの自作
上記を検討の結果、なかなか使いやすいものが手頃な価格で入手しにくいことがわかりました。そのため、電動丸鋸のガイドを自作することにしました。
・幅広い長さや幅の材料のカットに対応できる。写真のように長いので多くの長さに対応できる。幅はクランプを設置する余白があるためクランプで固定できる。
・クランプ等で固定しなくても切れる。材料との接触面積が大きいので上から押し当てればずれることがなくクランプ等で固定しなくても使える。(押し当てづらい材料の場合はクランプを使用しますが、使ってみると大抵の場合は不要でした。)
・ガイドの端が鋸の歯が通る位置となる。そのため切りたい線の始点と終点の目印にガイドを合わせれば線を描くことなく切断ができる。
・ガイドレール(金属レール)により電動丸鋸を押し当てずに切れる。金属レールへの半固定がない場合はガイドへの押し当てが甘いと、ガイドから電動丸鋸が離れる方向に動いてうまく切れないことがありましたがこの金属レールに半固定してからは格段に作業が簡単になりました。
・収納が簡単。板切れ一枚のようなガイドのため、僅かな隙間に収納できます。軽いので持ち運びも簡単です。重さは使用するときに自重でずれない程度の重さにしています。
材料費は1500円程度だったと思います。
ガイドの板
長さはいろいろな長さの材料を切れるように長めの180cmとしました(売っている板のなかからその長さを選びました)。
幅は19cmです。これは電動丸鋸の横幅にクランプを固定する余白を見込んでいます。もう少し幅が広いとクランプが使いやすいのですが、持ち運びや取り扱いやすさからこの程度の幅にしました。ガイドの自重や手で上から押さえつけるだけで動くことはないのですが、クランプを用いる場合は、電動丸鋸のモーター部分の下の空間にクランプを使います。
厚さは1.3mmとしました。厚みの分、丸鋸の歯の出幅が減るので、薄い方がよいです。ただ、扱いやすさと強度の観点でこの程度としました。
ガイドのレール(金属レール)
ガイドのレールは電動丸鋸の移動に干渉しない薄さが必要です。ちょうどよいレール(DIYの棚受け用レール)がありましたのでそれを利用しました。レールを板に固定するためのネジも電動丸鋸の移動に干渉しないよう飛び出さないタイプのものを使っています。
ガイドのレールを付けただけでは電動丸鋸をこれに押し当てて操作する必要があり、押し当てが甘いと切断に失敗します。そこで、持ち上げない限りレールから離れないようにします。写真のようにレールから離れないように銀色のL字金具と板金具とネジで半固定しています。
ガイドの幅は実際には、金属レールを付けた後、金属レールに沿って一回電動丸鋸を動作させると歯の位置でガイドの板が切断される。それによって、2回目以降はガイドの板の端面を所望の位置にあわせることにより、板の端面の位置にて切断ができるようになる。
使い心地
使い心地は上々です。手軽に収納場所へ出し入れできるところが気に入っています。