サイトアイコン LIFE CHIPS (ライフ・チップス)

中学受験をするかしないか、私立中高 VS 公立中高

我が家の子供が小学4年となり、中学受験について考えたことについて書きます。

我が家は父親も母親も公立の中学校と高校でした。それで大学受験をしました。神奈川の私達が住んでいるところではそれが普通でしたし、それほど不満もありませんでした。私立に行くにはかなり費用もかかりますし、子供も同じでよいと思っていました。

ところが、いま住んでいる地域は神奈川の横浜で、わりと中学受験の話題が多く、当然公立と思っていた私達も「もしかしたら中学受験した方がよいかも?」という思うことがあり、あらためて考えてみました。

私立中高のよいところ

教育の自由度が高い

私立は独自の教育方針とカリキュラムをもち、個性あふれる教育を行っています。特に英語教育では、海外留学や英語授業に力を入れているところが多いです。また、音楽や美術の芸術教育やスポーツに特化するクラスがある私立もあります。キリスト教や礼儀作法に力を入れる学校もあります。

中高6年間の一貫教育による時間の有効活用

公立中学では、中学3年間を高校受験に向けて生活を送ります。大学受験をターゲットとした場合は、高校受験に費やす労力が過剰である点があります。例えば、高校受験に向けた進路説明会や学校選び、高校受験科目の受験テクニックは大学受験には不要/効果の少ないものになります。それに費やす労力を大学受験に向けた勉強、文化活動、スポーツなどに充てることができます。高校2年生(1年生)までに一通りの学習を終える先取り学習が行えます。(難関国大や公立医学部に合格するのはこのケースとなるようです。)

学力にあった学習環境が得られる。

私立は入学試験を行うため、自分と同じくらいの学力レベルの子が集まります。勉強ができる子は自分と同程度の学力の友人が多数いることにより良い刺激を受けるでしょう。また早い段階から習熟度別に学習クラスが分かれ、それぞれの学力に見合った丁寧な指導が可能になります。個々の子の資質を伸ばし、学力を鍛えることができます。ただし、公立に進学していればトップクラスの成績のはずが有名私立に入ったために、周りのできる生徒をみて自信を失い、やる気を失ってしまう例も見られます。

大学受験実績

私立と公立の大学進学実績を比較すると、私立の方がやや良いよう見受けられます。私の感覚だと同程度の能力の生徒であれば、私立に進学した方が偏差値が2程度(学校のランクが1ランク弱程度)上になるように思います。これが大きいと捉えるか小さいと捉えるかは人によるかもしれません。

公立中高のよいところ

標準的な教育が受けられる

国の標準的な(一般的)な教育が受けられる。国の標準的な教育は、文部科学省が定めたもので、基本的に問題ものです。日本の公立の小学、中学、高校の教育は世界でも高い水準と言えます。

高校受験の経験

公立中学では、中学3年間を高校受験に向けて生活を送り、高校受験を経験します。高校受験は私立中学に通う生徒が経験した中学受験より、大学受験に近いところがあります。これを通して勉強の方法が身につくことがあります。

多様な能力、価値観に触れられる

私立ではある程度同質な生徒が集まるのに対して、公立では生徒の能力、価値観も多様です。多様な能力、価値観と交流しながら、勉強や部活動を通して、実社会を理解する力がつくでしょう。

費用と時間

学費は公立中学高校は約270万円。私立中学高校は約700万円(※1、※2より)、この他に小学校での塾通いに約300万円かかり約1000万円程度。小学校での塾通いに約3年を要するため、公立の場合この時間をのびのび育つことができます。私は私立大学に入学しましたが、公立出身の生徒の方がのびのび育っていて私立出身の生徒は元気がないというのを感じたことがあります。

通学時間は公立中学の方が短く魅力です。その時間を部活動や勉強に充てられることは大きなメリットです。

参考図書
「日経ホームマガジン 中学受験する?公立に行く?」
「日経ホームマガジン 中学受験をしない選択」

まとめ:中学受験のメリットとデメリット

私立中高(中学受験あり)は、公立中高(中学受験なし)に比べて、自分と同じくらいの学力、考え方の生徒が集まるので勉強ができる子にはよい刺激となります。通学時間が長くかかるとデメリットとなります。高校受験が不要となる時間を学習や部活動に充てられ、学習では先取り学習が可能で、大学受験時偏差値が1〜2程度(学校レベルが1ランク弱向上)向上します。費用は公立中高に比べて約700万円〜1000万円高くなります。小学校時代にのびのび遊べなくなる点があります。

私立中高(中学受験あり) 公立中高(中学受験なし)
教育内容 独自の教育方針とカリキュラム 国の標準的な教育
高校受験の有無 中高一貫教育のため(高校受験がないため)高校受験に費やす時間を大学受験勉強、部活動に費やせる。高校2年生(1年生)までに一通りの学習を終える先取り学習が行える。 高校受験がある。高校受験は私立中高生が受けた中学受験より大学受験に近い形であるため、その経験により勉強の方法が身につく。
同級生 自分と同じくらいの学力レベル、価値観の子が集まる。 能力、価値観が多様な友人と交流できる。
時間 私立中学は通学時間が長くなる傾向がある。
小学校の塾通いでのびのび遊ぶ時間が不足する。
公立中学は通学時間が短い。小学校での塾通いが不要。その時間を学習や部活動に充てられる。
大学受験時
偏差値
偏差値が1〜2程度向上 左記参照
費用 約700万円+300万円(小学校の塾通い) 約270万円

我が家では、小学校での塾通いをほどほどにして受かれば中学受験の方がよいのだろうなと思いました。

(後日追記:その後、2人の子どもは中学受験を行い、合格・進学しました。公立中学高校より丁寧なカリキュラム/指導とよき友人たちに囲まれて充実した学校生活を送っています。)

※1 幼稚園から大学までの費用

出典:lify.jp

※2 中学高校の費用詳細

出典:Allabout

モバイルバージョンを終了